国別・オーガニック食品の消費ランキング
国毎にオーガニック食品に対する意識って違うの?
各国のオーガニック食品の市場規模を見ると、アメリカの存在感がひときわ大きいことに気づきます。 アメリカは保険制度が整っていないため病気になっても日本のように安価に医療にかかることができません。個人の医療費負担がとても大きく、必然的に健康意識が高まり、病気にならないための食生活を心掛けている人が多いからだと考えられます。
そして、オーガニックムーブメントをきっかけに、国からの手厚い財政支援などがあるドイツ、フランスなどの欧州諸国が上位に入っています。
また、中国ではオーガニック農業への取り組みが目立ってきています。 中国国内におけるオーガニック市場は、アメリカ、ドイツ、フランスについで第4位となっており、加えてオーガニック食品の輸出需要の高まりに合わせ、中国のオーガニック農場面積は、1位のオーストラリアと2位のアルゼンチンについでなんと3位となっており、アジアの中ではトップとなっています。
生産物としては、豆類、フルーツや野菜、お米、そしてオーガニックコットンなどがあり、どの食品も中国は上位にランクインしています。
参照元:「the world of organic agriculture statistics and emerging trends 2019」
国別消費ランキングTop10
1人当たりの年間有機農産物消費額(単位:€、120円/€)をみてみると、1位スイス、2位デンマーク、3位スウェーデン・・・と欧州が上位を占めています。
欧州でのオーガニックの広がりの裏には、公的財政支援の後押しだけでなく、国民が「パーソナルベネフィット(個人的利益)」だけでなく「ソーシャルベネフィット(社会的利益)」としてオーガニックを認めていることが挙げられます。
参照元:農林水産省:「有機農業をめぐる我が国の現状について」
日本のランキングは?
残念ながら日本(11€)はオーガニック食品の国別消費ランキングについては、トップテンにすら入っておりません。
アメリカにおいては、オーガニック食品の年間売上40,011€、1人当たりの購入額は122€となっています。対して日本は年間売上1,409€、1人当たりの購入額は11€です。
また、自国の耕地面積におけるオーガニック食品のシェアは、アメリカが0.6%、日本0.2%となっています。オーガニック食品の価格に対する抵抗感がこれらの数字に表れているかと思います。
価格や一見したときの形だけでだけではなく、「どのように作られたか」「自身の健康以外にもどのようなメリットがあるか」にも目を向けてみるとオーガニック食品の魅力に気付けると思います。
参照元:FiLB、IFOAM:「the world of organic agriculture statistics and emerging trends 2019」
<参照元>
・FiLB、IFOAM:「the world of organic agriculture statistics and emerging trends 2019」
・農林水産省:「有機農業をめぐる我が国の現状について」